2022 年上半期における外国企業ならびに内資企業によるBOIへの投資奨励申請は、合計で784 件に上り、前年同期比4% 増。合計投資申請額は2,197 億バーツ (62 億米ドル) に達した。 ターゲット産業における投資申請額が70% を占め、358件、総額1,535 億バーツに相当する。
ドゥアンジャイ長官は、この6 ヵ月間で、自動車およびデジタル部門が過去最高の成長率を示したと述べた。EVプロジェクトが、合計424億バーツ、前年同期比で212%増を記録した自動車部門を、金額ベースでトップに押し上げることに貢献した他、デジタル部門の投資申請額は202% 増の14 億 5000 万バーツに達した。
上半期の申請中、395 件のプロジェクトが外国直接投資 (FDI) であり、その総額は 1,300億バーツを超えた。台湾がこの期間中のFDI申請の主役で19 件、合計385億バーツ、FDI プロジェクト申請額の 30% を占めた。そして日本、中国、米国、シンガポールが続き投資申請額はそれぞれ169億バーツ、155億バーツ、113億バーツ、87億バーツであった。
プロジェクトの立地別では、タイの主要な工業地域であるタイの東部経済回廊 (EEC)が、1,049 億バーツ超相当の217件の投資申請、引き続き最大の投資件数を集めた。 効率向上措置恩典への投資申請が継続的に伸びている。気候変動への負荷軽減に軸足を置く世界的な潮流に乗って、とりわけ、再生可能エネルギー生産の内製と自動化システムの導入投資への申請が増加した。
「今年上半期の世界経済は益々多くの試練に直面している一方、私どもでは、引き続き、状況を注視し、電気自動車など急速に成長しているセクターにおけるグローバル投資企業にとり、タイが回復力ある投資先であり続けるよう、政策と恩典を調整していく所存です」と、ドゥアンジャイ アッサワジンタチットBOI長官は、委員会の会議後に記者団に語った。
ハイテク産業への更なる支援的恩典
委員会は、新技術の活用を支援するため、魅力的な恩典を設け、新業種の追加を承認した。 具体的には、高精度の機械、設備、部品の製造と修理(8 年間の法人所得税の免除)、付加製造(3D造形)(5 年間の法人所得税の免除)および、微細技術を使用した電子部品の製造(8 年間の法人所得税の免除)の業種。
「これら新業種は、ここへ来て高成長を遂げている高精度機械産業にとっての投資先としてのタイの魅力を高めるのに役立ち、マイクロ部品の需要の高まりと付加製造への移行を支える」とドゥアンジャイ長官は述べた。
フィジビリティースタディー(実現可能性調査)要件の緩和
申請手続きを円滑にするためのBOIの取り組みの一環として、委員会はBOI 申請と共に提出が求められるフィージビリティスタディ(実現可能性調査)の要件緩和を承認した。フィージビリティスタディ(実現可能性調査)は、従来7 億 5000 万バーツ以上の投資プロジェクトに課されていたところ、緩和後は、土地代と運転資金を除く20 億バーツ以上の投資プロジェクトにのみ提出が求められる。「この変更には、BOI申請手続きを更に合理化し、投資企業側の事業上のコストを低減する意図がある」と、ドゥアンジャイ長官は語る。
プロジェクトの認可
本日開催された委員会では以下で述べる合計445億バーツ相当の申請が認可された。 - EEC地域内ラヨーン県において、バッテリー電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド 電気自動車(PHEV)を生産する、中国の投資プロジェクトが認可を受けた。投資申請額は179 億バーツ。 - タイ石油公社(PTT)が、ラヨーン県マプタプット工業団地で行う、180億バーツの天然 ガス生産プロジェクトへの投資申請認可を受けた。
- Santi Bhum Co., Ltd.と Thitti Bhum Co., Ltd.の2社が、それぞれ43億バーツのコンテナ船 投資申請プロジェクトの認可を受けた。