BOIは2021年の最初の9か月の投資状況をまとめ、投資奨励申請の統計で予想以上に増加し、総額が5,000億バーツを超え2020年よりも高く、新型コロナウイルス感染症の発生前の2015年~2019年までの期間の平均値よりも高くなっている。またFDIによる投資もそれに応じて金額が増加し、前年同時比200%以上成長している。
投資委員会(BOI)長官のドゥアンジャイ・アッサワジンタチット氏は、2021年の最初の9か月(1月~9月)に投資奨励申請プロジェクト件数が1,273プロジェクトあり2020年同期比23%増加し、総投資金額が520,680百万バーツであり前年同期比140%増となり、2020年(432,000百万バーツ)よりも高くCOVID-19発生前の2015 5年~2019 年までの期間の平均値(483,664百万バーツ)よりも高くなっている事を明らかにした。
ターゲット産業の総投資金額は269,730百万バーツであり、投資奨励申請総額の52%を占めている。投資金額が最も高いのは電気・電子機器であり77,210百万バーツとなる。生産拠点の移転および労働者が在宅で働くようになったCOVID-19の流行により、市場需要が増加した。2位は医療産業であり59,210百万バーツとなる。これもCOVID-19の発生状況による投資であり、医療用ゴム手袋などのCOVID-19感染防止に使用される製品の需要が大幅に増加した。3位は石油化学・化学品産業で36,760百万バーツ、4位は農業・食品加工産業で31,660百万バーツ、5位はバイオテクノロジー産業で20,950百万バーツとなっている。
2021年の最初の9か月の海外直接投資(FDI)は587プロジェクトあり、総投資金額が372,068百万バーツで前年同期比220%増加した。投資金額が最も高い上位3か国は、日本が67,816百万バーツの日本、アメリカが26,936百万バーツ、そしてシンガポールが26,882百万バーツとなっている。
EEC対象地域に関しては、申請件数が348プロジェクトあり総投資金額が173,780百万バーツである。投資金額が最も高いのはラヨーン県で91,670百万バーツ、チョンブリ県が54,310百万バーツ、そしてチャチョンサオ県が27,800百万バーツとなっている。
また、最初の9か月の生産効率向上のための投資奨励措置に基づく奨励申請は、134プロジェクトあり投資金額が14,806百万バーツとなっている。投資金額が最も高いのは生産効率向上のための機械入れ替え、続いて省エネ、代替エネルギー使用、環境負荷軽減のための生産効率向上となる。代替エネルギー使用に関する意識が高くなり自ら代替エネルギー電力の発電への恩典を申請するプロジェクトは継続的に拡大している。年内に申請するそれらのプロジェクトは代替エネルギーの総発電容量が300メガワットになると推定されている。
「タイの投資家と外国の投資家は、特にターゲット産業において投資奨励申請に引き続き関心を持っている。また事業者はインダストリー4.0への向上のための準備ができている。過去9か月で自動化システムの導入による機械への生産効率向上のための奨励申請をした企業が大幅に増加したからである。その投資金額は7,378百万バーツで、生産効率向上に基づく奨励申請の約半分に相当する。さらに、最近ではBOIの被奨励企業であるWestern Digitalが、世界経済フォーラム(WEF)からインテリジェントファクトリーの認定を受け、第4次産業革命 (4th Industrial Revolution)グループにおいて工場で先端技術を使用したことで国際的な賞を受賞した。タイ国内で初めて認定された工場となる。未来産業に参入する準備ができている事業者の可能性を反映している。」とBOI長官は述べた。
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