IPO制度が復活したとのことですが、背景や相違点などをご教示頂きたい。
BOIが国際貿易センター(ITC)への奨励を取り消し、新規事業のIBC(貿易を含む)を定めましたが、貿易を追加申請するには、統括会社(Headquarters)として、関連会社へのサービス提供を行う必要があるため、統括会社として業務を行うことを希望しない企業は貿易業務のみの奨励申請ができません。また、タイ政府はタイを域内の貿易投資センターを推進する上で、国内の製造業で重要な役割を果たし、サプライチェーンの相互接続を構築するIPOのサービス内容の重要性を認識したため、国の経済と投資を促進するためにIPOへの奨励を復活しました。
ITCが復活することは検討されているか。
現在、BOIはIBC事業の一部となるITCを奨励しているため、ITCを復活する予定はありません。
IPO事業について、恩典、事業の条件及び利用するメリット・デメリットをご教示頂きたい。
恩典 1.組立、混合、製造のために製造業者へ販売し、輸出される原材料の輸入税の免除 2.IPO事業で使用する機械輸入税の免除 3.外国人が過半数の株式を保有することを認める 4.土地の所有権 5.IPOプロジェクトに従事する外国人の入国および外国人就労の許可
奨励条件 1.払込登録資本金が1,000万バーツ以上であること。 2.3年以内にプロジェクトに使用する資産購入、建物のレンタル、オフィス改築等に100万バーツ以上投資すること(土地代および運転資金を除く)。 3.業種7.37の布告に基づくその他のプロジェクトの特別条件:例えば、倉庫を所有するか、または借りること。在庫管理システムを有すること。適切な品質検査設備を有すること。タイ国内に少なくとも1カ所の調達先を有すること。
TISOとIPOの両方を申請することは可能か。
1社が複数の業種において奨励を申請できるため、同時に奨励申請ができます(別々に申請のこと)。ただし、各業種の全ての条件を満たす必要があります。
国際部品調達事務所を申請する際の具体的な手続きについて教えて頂きたい。
BOIウェブサイト(https://boi-investment.boi.go.th/public/index_en.php)のe-Investmentシステムを通じて奨励申請ができます。尚、
://www.boi.go.th/upload/content /F%20PA%20PP%2003(Th)%20e-Form_6008fa2cee5a7.pdf からPDF形式のフォームをダウンロードして予め確認することができます。会社がシステム上で奨励申請した後、担当官がプロジェクト詳細を確認するインタビューを行った後、委員会に提出するための報告書を作成します。認可にかかる所要時間は投資金額によって異なります。投資金額が2億バーツ以下(土地代と運転資金を除く)の場合、申請日から約40営業日、投資金額が2億〜20億バーツの場合、申請日から約60営業日、そして、投資金額が20億バーツを超える場合、申請日から約90営業日以内に審査を行います。
新IPOライセンスに期限はあるか。
現時点では期限はありません。
2018年12月にITCが突然終了しましたが、今回のIPOは特定の期日を設けているか。
現時点では期限はありません。
ITCライセンスを有している企業がIPOを申請する場合、ITCライセンスは返上しなければならないか。
ITC事業とIPO事業は同じようなサービスであり、かつIPOがITCの一部であるため、既にITCライセンスを取得している場合は、特別条件がIPOと同じなので、ITCライセンスの下でIPOの全ての事業を行うことができます。またITCの条件はより柔軟であるため、ITCライセンスを取り消し、新規にIPOライセンスを申請する必要はありません。
2014年までの旧IPO恩典を受けているが今回の新IPOに切り替えることは可能か。
同じようなサービスであるため、新規に申請する必要はありません。また条件および恩典も変わりません。
IBCライセンスを有している企業がIPOを申請することは可能か。 不可能の場合、IBCライセンスを返上して、IPOを申請することは可能か。 また、IBCからIPOへの切り替えは可能か。
1社が複数の奨励証書または複数の業種において奨励を申請することは可能であるため、IBCライセンスを有している場合でもIPO事業で奨励申請ができます。尚、各業種のプロジェクトの特別な条件に従う必要があります。しかし、IBCとIPOは業種もサービス提供も異なるため、IBCからIPOへの切り替えは不可能です。
国際部品調達事務所のサービス業とは何をさしているかがよく分からないので教えてほしい。
国際部品調達事務所のサービス業とは、製造業で使用される原材料、部品、半製品の調達に加えて、在庫管理、品質検査、梱包業務などのサービス業務です。
タイ資本が過半を持つ日タイ合弁会社でも、IPOの対象となるか。
タイ国内で登記された法人でなければなりません。タイ資本過半の会社であっても、外国資本が過半の会社であっても対象となります。
In-In(タイ国内での卸売)、In-Out(タイからの輸出)、Out-In(タイへの輸入)、Out-Out(タイにモノが入らない三国間貿易)の全ての事業が営めるのか
タイ国内に倉庫を有し(投資するまたは借りる)品質検査、再梱包等の管理業務を行うことが条件となるため、IPO事業はOut-Outの事業を営むことができません。
IPO条件の倉庫の所有や在庫管理システム などに関する詳細な条件について、どの程度の水準や仕様のものが求められるのかを確認したい。
規模や設備について細かな条件はありませんが、販売する商品の数量と種類に適した規模と設備を備えている必要があります。尚、倉庫を建築・改築したり借りたりすることも可能です。また、システムまたはソフトウェアに関しては、倉庫にどのぐらい在庫があるか、商品がどの棚にあるか等、情報をリアルタイムで更新でき、商品に関連する全部門の作業がリンクできるものである必要があります。尚、ソフトウェアの種類について指定はありませんが、管理表を作成するExcelやWordのような手動システムで情報をリアルタイムに見ることができないものは認められません。
IPO取得の条件とされている、在庫管理ソフトウェアの概要、要件等について詳しくご教示頂きたい。
システムまたはソフトウェアに関しては、倉庫にどのぐらい在庫があるか、商品がどの棚にあるか等、情報をリアルタイムで更新でき、商品に関連する全部門の作業がリンクできるものである必要があります。尚、ソフトウェアの種類について指定はありませんが、管理表を作成するExcelやWordのような手動システムで情報をリアルタイムに見ることができないものは認められません。
IPOの条件の詳細について、倉庫の大きさやシステムの仕様など、具体的にどの程度の水準が求められるか。
規模や設備について細かな条件はありませんが、販売する商品の数量と種類に適した規模と設備を備えている必要があります。尚、倉庫を建築・改築したり借りたりすることも可能です。また、システムまたはソフトウェアに関しては、倉庫にどのぐらい在庫があるか、商品がどの棚にあるか等、情報をリアルタイムで更新でき、商品に関連する全部門の作業がリンクできるものである必要があります。尚、ソフトウェアの種類について指定はありませんが、管理表を作成するExcelやWordのような手動システムで情報をリアルタイムに見ることができないものは認められません。
自社保有、あるいは賃貸の倉庫の広さは具体的制限があるか?具体的制限が無い場合、例えば、賃貸オフィスの一角を倉庫とすることも認められるのか。
規模や仕組みの条件はありませんが、販売する商品の数量と種類に適した規模と設備を備えている必要があります。尚、倉庫を建築・改築したり借りたりすることも可能です。オフィススペースを利用することも可能ですが、レンタルスペースを倉庫として使用することができるか、法律に違反するかどうか確認する必要があります。
旧IPOの条件では、BOIが認めたソフトウェア、もしくはBOIが認めた独自のソフトウェアが必要だったが、今回も同様か。
旧IPO以上の条件があります。システムまたはソフトウェアに関しては、倉庫にどのぐらい在庫があるか、商品がどの棚にあるか等、情報をリアルタイムで更新でき、商品に関連する全部門の作業がリンクできるものである必要があります。尚、ソフトウェアの種類について指定はありませんが、管理表を作成するExcelやWordのような手動システムで情報をリアルタイムに見ることができないものは認められません。
企業は倉庫を借りた上で、QCおよびパッケージングプロセスを外部委託できるか。
倉庫を借りることができます。尚、借りる倉庫で品質検査および再梱包の業務を実際に行うかどうかを含めて、奨励申請時点でBOI側に伝える必要があります。
部品・構成部品(Components)の定義は何か?具体的にどういったものが対象となるのか。
IPOは(使用前に組み立てる必要がない使用可能状態のペン等)完成品を対象外とし、原材料、部品、および半製品が対象です。原材料、部品、および半製品はそのまま使用不可能なものを指し、完成品となるために組立、混合、製造を行う必要があるものです。