
BOIはサウジアラビア訪問の成功を発表し、100組以上の商談が成立し、中東の巨大企業がタイへの投資計画を加速し東南アジアにおける新たなハブとして立ち上げ、農業および加工食品、健康および医療、クリーン エネルギー、電気自動車、サービス事業の産業を対象としており、ランドブリッジプロジェクトへの共同投資への関心を持ち、「Saudi Vision 2030 および Ignite Thailand」というビジョンの下に両国の共同目標を推進していく。
投資委員会(BOI)長官のナリット・テートサティーラサック氏は、2024年7月13日~15日までの間マリット・サギアムポン外相がタイ政府機関および民間部門の代表団を率いてサウジアラビアを訪問し、2024年7月14日に正式にサウジアラビアの首都リヤドでBOI事務所の開所式の主宰者として参加した後に次のように明らかにした。サウジアラビアの首都リヤドで今回の「Thai – Saudi Investment Forum」というビジネスの会議およびビジネスマッチング交渉活動の開催は大成功に終わり、タイやサウジアラビアの事業者をはじめ、中東地域の様々な国の事業者からも注目を集め、イベントに200以上の企業/機関から300名以上が参加した。100組以上の商談が行われた。また、イベントでは農業、食品、自動車部品、建設資材、イベントやフェスティバルの開催、ゲームおよびeスポーツ、香水の製造、持続可能な発展のためのコンサルティング事業など様々な分野での事業協力に関する覚書(MOU)が11件締結された。
今回の投資フォーラムおよび商談に参加したタイの民間企業は、健康および医療産業(バムルンラード病院、クルアイナムタイ病院、サミティベート病院、プララーム9病院)、エネルギー産業(PTT、バンプー、ガルフエナジー)、農業および食品産業(CPグループ、ベタグロカンパニー、サハファーム)、観光支援サービス産業(マイナーインターナショナル)、金融機関(EXIM銀行、イスラム銀行)など様々な産業のリーディングカンパニーとして評価されている。さらに、タイ商工会議所およびタイ工業連盟の幹部もチームに加わった。 100組以上の商談によると、多くのサウジの投資家が農業および加工食品、健康および医療、クリーンエネルギー、自動車部品、およびサービス事業というタイのターゲット産業への投資に関心を持っていることが確認できた。
タイへの投資計画および政府からの支援について話し合うために、代表団はサウジアラビアのリーディングカンパニーとも会談した。例えば、農業および畜産のリーダーであるSaudi Agricultural and Livestock Investment Company(SALIC)は農業、畜産、漁業、水産養殖などタイに潜在力がある分野におけるタイへの投資計画について話し合った。サウジのPublic Investment Fund(PIF)と台湾のFoxconnとドイツのBMWとの協力によるサウジアラビアの電気自動車メーカーであるCEER Motorsに対しタイ側はタイへの投資を誘致し、両国の電気自動車の製造サプライチェーンの強化のためにタイの自動車部品メーカーと協力するよう推進した。それに、タイの自動車部品の事業者が将来中東市場に自動車部品を供給するためにサウジアラビアに投資する機会についても話し合った。
さらに、マリット・サギアムポン外相およびサウジアラビアのハーリド・ビン・アブドルアジーズ・アル・ファーレフ投資大臣との二国間会談では、双方は、1) 食料および農業の安全保障、2) クリーンエネルギーを含むエネルギー安全保障、3) 人間の安全保障、特に健康および医療産業の分野、および4) 世界の製造サプライチェーン(Global Supply Chain)の強化の4つの分野でタイとサウジアラビアの協力を促進することに合意した。タイおよびサウジアラビア政府は、ビジネスおよび投資の協力の主な推進力として民間部門を促進することに賛成した。サウジアラビアは中東地域において戦略的に重要な国である。一方、タイはアジアへの玄関口であり、戦略的な立地であるため、両国の強みを活かして中東を接続して ASEAN、南アジア、総人口 40 億人以上の東アジアの大規模市場に参入することができる。タイおよびサウジアラビア政府は、両国間の投資関係を支援するために投資促進および保護のための二国間投資協定(Bilateral Investment Treaty: BIT)の締結を進めている。また、タイおよびサウジアラビアは2024年の第4四半期にサウジ・タイ協力評議会の会合を開催する予定である。この会議はあらゆる面での相互の具体的な協力の課題について話し合う舞台となる。
今回のサウジアラビア訪問の成功は、両国間の強い関係、より具体的な成果を上げるために相互の投資を促進するための協力を加速する意志と気合を反映している。それに、タイ政府のIgnite Thaiビジョンに一致しているサウジ・ビジョン2030(Saudi Vision 2030)に沿って、様々な産業におけるサプライチェーンシステムの構築、石油輸出からの収入への依存度を下げること、低炭素経済に向けた発展のために、タイにとってサウジアラビアの重要な投資促進計画に参加する機会と考えられている。
BOIの17番目の海外投資事務所であり中東地域では初となるサウジアラビアの首都リヤドでBOI事務所の開所は、タイおよびサウジアラビア間の投資をはじめ、クウェート、カタール、バーレーン、アラブ首長国連邦、トルコなどの中東地域の国々を結び付ける重要なメカニズムとなるだろう。サウジアラビアはこの地域におけるサウジアラビアの新たな投資拠点およびハブとしてタイを使用することに関心を持っている。BOI は生産拠点の設立、地域統括本部の設立、またはタイ企業との協力など投資を行うよう促進するために恩典や様々なサービスというツールを利用する準備ができている。